出番前の緊張をカラダから和らげるコツ
ダンサーさんからの質問で、舞台前・本番前に緊張を和らげる方法や緊張をコントロールする方法をよく聞かれます。
私も以前は、とても緊張しやすいダンサーでしたので、緊張するお悩みが、とてもよくわかります。
今回は緊張の仕組みと、緊張を和らげる簡単なストレッチの方法をお伝えします。
ダンサーの皆さんは、舞台やオーディション、人前でパフォーマンスをする上で、緊張する機会は多いと思います。
私たちが緊張している時の状態を簡単に挙げると、
・呼吸が速くなる
・心拍数が上がる
・血圧が上がる
・汗をかく
・心が興奮状態
・手足が冷える
・心と身体の反応がずれる
等があります。みなさんは緊張したときどのような反応が起きますか?
私は緊張しづらいと話すダンサーも、頭では緊張を感じていなくても、身体に上記の様な反応が出ている場合は、緊張状態であるといえるでしょう(カラダは正直です。)
『緊張』すると、思うように踊れない、本来のパフォーマンスを発揮できないと、何かと悪者の様に言われる事が多いですが、私たちのカラダは『緊張』する事で交感神経が優位に働き、一時的に身体能力/精神面が高まり、実はパフォーマンスを発揮しやすくなります。
また、緊張することで、より脳の活動が活発になると、集中力や注意力も高まるので、『緊張』=『悪』とは一概に言えません。『適度な緊張』は、これから踊る上でパフォーマンスを高めてくれる為、むしろ必要な要素といえます。
では緊張するとパフォーマンスが発揮できないと、言われるのはなぜでしょう?
実は、緊張で問題になる(パフォーマンスや失敗が引き起こされる)のは、前述した『適度な緊張』の枠を越えた、『過度な緊張』と『過度な緊張を強めるカラダの反応』になります。
あまりまだ周知されていませんが、過度な緊張はメンタルからくるとは限りません。実はカラダの状態からくる緊張も多いのです。
緊張しやすくなるカラダの要素
・背骨の硬さ
・アウターの筋緊張
・背中の硬さ
・呼吸筋の緊張
・視聴覚の亢進 etc…
このような緊張しやすいカラダの要素を持っていると、カラダの要素により緊張が強まり、メンタルが緊張、更に緊張している事を自覚する事により、また更にカラダの緊張が亢進するという悪いループに陥いると、前述した過度な緊張状態になりやすくなります。
私たちのカラダや脳は、さまざまな体験や経験から学習する様にできています。
過度な緊張は、体調不良を起こしやすく、それで失敗したマイナスイメージや経験が、更なる緊張の原因や引き金になるので、まずは前述の『緊張しやすくなるカラダの要素』を解消し、カラダからの緊張が起きにくい、カラダを作っていきましょう。
きっと、緊張と上手に付き合う事が出来る様になり、ここぞというときに、自分のベストパフォーマンスを発揮できるようになることでしょう。
最後に出番前の『過度な緊張』を和らげる簡単なストレッチをご紹介します。
試してみてよい感覚がありましたら、ぜひご感想おまちしております!
➀背すじを伸ばし肩甲骨を寄せて胸を広げながら天井に向けましょう。
②手は背中側で小指どうしを近づけ床へ向けて伸ばしながら胸で数回深呼吸を行います。
③続いて胸から背中を丸め背骨全体を丸めましょう(横から見た時に背骨がCの字になる様に)
④頭と背中を脱力し背中に空気が入るよう深呼吸を数回行います。
⑤➀~④をもう一度繰り返します。
ストレッチの効果:背骨をしっかり動かす事で、背中の筋肉の緊張を緩め、背骨の動きと深呼吸により高まった交感神経の働きを落ち着かせる効果が期待できます。
※あくまでも過度な緊張の時の対処法ですので、やりすぎて緩めすぎないように注意です。
EXPRESSER SUPPORT代表ボディコーディネーター。国家資格(理学療法士免許)とピラティスインストラクター資格を有する。関東を中心に学生~プロダンサーのパーソナルレッスンに加え、ダンススタジオでのWSや勉強会を開催している。好きなダンスジャンルはロックとジャズ。
ダンサーのカラダの悩みは
ダンサーのカラダに特化した
ボディコーディネーターへ
今まで整体や接骨院に通ってもなかなか解決に至らなかつた慢性的な痛みや不調から普段の練習後のケアや、舞台、オーディション前のコンディション調整まで、一人で悩まず私たちにお任せください。