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前回は下腿と足部後方の関係性、足部後方と足部前方の関係性についてお話させていただきました。前回のコラム「足の状態を切り替えるスイッチ?」はこちら。
足部の機能において柔軟性と剛性を高める事、この機能が低下する事により全身に影響が派生する事を知っていただけたのではないでしょうか。
今回はダンサーの姿勢保持や衝撃吸収、重心移動に必要とされる足部のアーチ機能について説明していく事にしましょう。
私たちの足部は、左右合わせて56個の骨から形成されています。片方の足は計28個の骨が組み合わさり、アーチ形状を作る事で全身の体重・動作を支えています。
そのアーチ形状ですが、一般的に以下の3つに分けられます。
a)内側縦アーチ:踵と拇趾球を結ぶラインb)外側縦アーチ:踵と小趾球を結ぶラインc)横アーチ :拇趾球と小趾球を結ぶライン
足部のアーチの基本的な役割として、姿勢保持や衝撃吸収、重心移動時の推進力を生み出すといった役割があります。
では、アーチ機能が低下するとダンサーにどのような影響がみられるのでしょうか。
今回は若いダンサーに多い内側縦アーチが低下した足。俗に偏平足といわれる足を例に説明していきます。
内側縦アーチが低下している偏平足では、前足部が内反が強まり、内側へ移った重心を外側へ戻す事が困難となります。これは単純にバランスがとりにくくなるということです。
また、着地時の衝撃を吸収、分散させることが困難になる為、下肢の筋肉、関節への負担が高まります。この本来不要な負担は、連続する振り付けにおいて動作のキレを阻害するだけでなく、筋肉や関節への負担を増やし、慢性的な痛みを引き起こす原因となります。
更に…
内側縦アーチが低下する事で、横アーチの低下も誘発されます。横アーチの役割は片足時のバランス保持や骨盤の動き、動作の動き出しに関係しているので、全身のバランスコントロールが苦手になります。
人間がバランスをとる際は、足部<膝部<股関節と関節が大きくなるにつれ必要な動きが増え、その振れ幅も大きくなります。
つまり、片足でバランスが保てない、片足で大きくふらつく、脚が上がらないなどの問題につながってしまうのです。
では、どうすれば足部のアーチを高くする事ができるのでしょうか。足に合った靴を選ぶ?痛みや負担を軽減させる目的であれば正しいと思いますが、根本的な解決にはなっていません。
足部のアーチを高める為には、ストレッチと筋トレが重要になってきます。
これはまた次回に。最後まで読んでいただいてありがとうございました。